こんにちは!じーにー(@Genie_Zymork)です。
今回はスピルバーグが監督を務める「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の映画レビューです。
レオナルド・ディカプリオ演じる天才詐欺師のフランクと、それを追うトム・ハンクス演じる連邦捜査官のカールの絶妙な関係とフランクの手口鮮やかな詐欺の数々は見ごたえ抜群です!
詐欺師が主人公の映画の中でも少し異質な映画です。
トムハンクス、ディカプリオが好きな方にもおすすめですし、詐欺師系の映画が好きな方に是非お勧めです!
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」あらすじ。天才詐欺師の壮絶な人生と繊細な感情
天才詐欺師と連邦捜査官の実話に基づいたストーリーです。
レオナルド・ディカプリオが演じる主人公フランク・W・アバグネイルは、親が離婚したことにショックを受け、家を出る。
家出をした彼は一人で生きていくために、小切手を偽造し始めました。
ここから彼の詐欺はエスカレートしていきます。
小切手の偽造に伴い、彼は居場所を転々とする必要がありました。
そこで彼は「自分は学生記者だ」と身分を詐称し、言葉巧みにパイロットになるのに必要な情報や物を偽造、収集し始めます。
そして今度は身分をパイロットと詐称し、世界中を無料で飛び回ることに成功します。
同時に、判明は遅れたものの徐々にバレ始めた小切手の偽造に関して、トム・ハンクスが演じるカール・ハンラティ連邦捜査官が躍起になって犯人を追跡し始めます。
フランクは巧みな話術や身分詐称によってなかなか捕まりませんが、徐々に距離を詰められていきます。
最終的にフランクはカールに捕まるのか、フランクはなぜ身分を偽り、飛び回るのか。
何年も追って追われての逃亡劇が繰り広げられます。
この間に二人の間に何とも言えない不思議な関係が構築されていきます。
この二人の関係が見どころです。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」感想。両親を愛するフランクの気持ち。(ネタバレあり)
フランクはなぜ詐欺を繰り返すのか。
僕は物語を通して彼は寂しそうな印象を受けました。
フランクは結局孤独だったのかなって。
大好きな両親は経済的な理由と、母の浮気によって離婚し、良い生活も送れなくなり、彼の心はきっと廃れていたことでしょう。
何度も詐欺を繰り返し世界中を転々としている合間に、フランクは度々父親に手紙を送ったり、わざわざ会いに行ったりしています。
裕福だったころの父親は本当に輝いて見えた。昔の父親に戻ってほしい。そうすれば母も戻ってくるのでは、と考えていたのかもしれません。
自分が詐欺でお金を稼ぎ父を助け、父に昔の輝きを取り戻してほしい。そんな気持ちだったのでしょうね。
なぜか彼は自分を追うカールに、クリスマスになると電話をかけます。
電話でカールが問います。
「何故おまえは私に電話をかけたかわかるか?」
カールは続けて笑いながらフランクに言います。
「他に話し相手がいないからだ。」
大好きな父と母が分かれ、寂しかったのかもしれません。帰る場所が欲しかったのかもしれません。
帰る場所を求める若者の悲しくも暖かいストーリーだったと僕は思います。
最終的に、フランクはカールに捕まります。
捕まる頃にはフランクとカールの間には不思議な友情が芽生えていました。
彼が刑務所に入った後もカールはフランクの所に通っていましたね。
そこでカールは偽造された小切手を刑務所にいるフランクに見せ、どう思うか問います。
するとフランクは事細かに小切手についての見解を述べ、カールを感心させます。
最終的には彼の小切手偽造の能力を買い、偽造小切手の捜査担当として刑務所から出す代わりに、捜査協力を依頼しましたね。
フランクは今まで何年もカールの目をかいくぐり逃げ回ってきた逃亡の達人です。
刑務所から出したとたんにまた逃げることは誰もが予想することでしょう。
しかしカールは彼を信用し、自由にしました。
最後にフランクは再び身分を偽り、飛行機で逃亡を図ります。
カールは彼を空港まで追いかけ、呼び止めます。
カールは彼を止めるつもりはありません。
「今日は飛ぶがいい。止めないよ、来週の月曜日には戻ってくるだろ?」
フランクは問います。
「何故月曜日に戻るとわかる?」
カールは答えます。
「見ろよ、お前を追っているものはいないよ。」
彼は誰かに認められたかったのかもしれません。
話題の中心にいたかった。自分を気にかける人が欲しかった。
両親がそうしてくれていたように。
カールは毎年かかってくるクリスマスの電話や、フランスの工場での会話で、彼の気持ちがわかっていたのかもしれません。
もう、そして最後、暗に伝えたのです。
「もうお前は認められ、必要とされているよ」
「わざわざ逃げ回って注目される必要なんかないんだ」
僕はそう感じ取りました。
月並みですが、テーマは「愛」なのかもしれませんね。
両親からの無償の愛、恋人からの愛、友人としての愛。
愛にはいろんな種類がありますが、彼はどれも何処か欠けていたように思います。
間違いなく父親は彼のことを愛していたとは思いますが、母親や、結婚間近まで行った恋人のことを考えると、その愛は欠けていたように感じます。
最後にカールという友人が彼に対して愛をもって接し、必要としてくれたことが、彼の中では大きかったのかもしれません。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」は「捕まえられるもんなら、捕まえてみな」という意味です。
これは彼が誰かに求められ続けたいという気持ちを表しているのかもしれませんね。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のモデル、フランク・W・アバグネイルの現在
彼は今、アメリカ合衆国でセキュリティコンサルタントをしているそうです。
連邦捜査局で働いており、連邦捜査アカデミーや現場事務所でコンサルタントや講師をしているそうです。
数々の詐欺を行っていた経験を活かし、小切手偽造や銀行をだます手口などを銀行職員に紹介して利しているそうですね。
劇中、身分詐称をして弁護士になるのですが、本当に司法試験をパスしなければいけなくなる局面が出てきます。
彼はその試験を二週間で本当に勉強して突破したそうです。
フランクはもともと超優秀だったんですね。
捜査官のカールのモデルとなったジョー・シアとは、ジョーがなくなるまで親友であったそうです。
カール(ジョー・シア)は最後までフランクとともに仕事をしていたと考えるとハートフルで素敵なお話ですよね。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」レビューまとめ
数々の犯罪を犯すフランクですが、何処か寂しげで、親の愛を求める子供という印象を受けます。
愛を感じられるか、それだけでフランクのように、悪い方向にも良い方向にも人生は進んでいくのですね。
カールとフランクの不思議な関係や何処かハートフルな雰囲気のこの映画、超おすすめなので、ぜひ見てみてくださいね!
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」を見る方法は?
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