こんにちは!リュウ(@ryu_Zymork)です!
二級建築士試験対策第四弾!
施工の問題解説をしていきたいと思います!
さて、2級施工管理技士の本領発揮ですね(笑)
出題数が多い項目をピンポイントで解説していきます!!
建築計画の出題ランキングはこちらから👇
2020年二級建築士試験対策【建築計画】過去問分析出題ランキング
建築法規の暗記ポイント解説(前編)(後編)はこちらから👇
二級建築士試験構造対策【出題数分析】
試験の合格ラインのおさらい
25問中13問正解が合格基準
近年の25問の内訳は以下の表の通り
集計結果はこちら!!!
出題ランキング
1位:コンクリート工事
2位:木工事
3位:鉄骨工事
4位:安全衛生管理
5位:土工事・基礎地業工事
6位:鉄筋工事
7位:型枠工事
8位:仮設工事
9位:建築積算
10位:工事契約
抑えるべき所は、このTop10。各項目は毎年1問は出ているので、こちらを完璧に出来たら最低10問、さらにTop3は毎年2問ずつ出題されているので合格ラインに王手を掛けれます!!
もう一度言います!
Top10の項目を勉強しましょう!!!
さて、ここで解説するのは、鉄筋コンクリート躯体についてに絞ります。
なぜなら、鉄筋工事・型枠工事・コンクリート工事の3つを関連付けて覚えれるからです。
因みに、平成24年までは鉄筋コンクリート工事として出題項目になっていましたので、鉄筋加工組立~コンクリート養生完了までの流れを覚えるといいと思います。
二級建築士施工対策①【鉄筋工事】
躯体工事の最初は鉄筋工事です。
鉄筋を組んで骨組みを作り、型枠を建てて器を造り、コンクリートを流し込みます。
なので、骨組みの注意点から確認していきます。
加工・組立
搬入された鉄筋材は切断、曲げ等の加工作業を常温(冷間)で行います。
主な器具
- 切断:シャーカッター等
- 曲げ:バーベンダー等
組立には、以下の点に注意
あきとかぶり厚
鉄筋が密集しすぎると、コンクリートが十分に入り込まないので鉄筋相互のあきに注意。
さらに、鉄筋に錆が生じないように十分なかぶり厚さが必要です。
鉄筋のあきは次のうち、最大値以上のものとすること。
- 粗骨材の最大寸法の1.25倍
- 25㎜
- 隣り合う鉄筋の平均径の1.5倍
さて、なぜ25㎜の項目があるかというと、コンクリートの粗骨材は一般的には20㎜もしくは25㎜なので、骨材が引っかからない間隔=あきが必要だからです。
かぶり厚さは、コンクリート表面から鉄筋表面の最短距離をいいます。
よく出題されるのは、「主筋とコンクリート面の最短距離」と出てきますが、それだと下の写真のような状況になります。
主筋からの距離で作ってしまうと、あばら筋や帯筋が型枠に付いてしまうのでNGです。
これだと、コンクリートに鉄筋が保護されることなく酸化(錆)してしまいます。
かぶり厚さは、以下の数値に注意。
- 柱、梁等の鉄筋加工に用いるかぶり厚さ(設計かぶり)は、最小かぶり厚さに+10㎜した数値を標準にする。
- 柱及び梁の主筋にD29以上を使用する場合、主筋のかぶり厚さは、その主筋径(呼び名の数値)の1.5倍以上を確保するように最小かぶり厚さを定める。
- 目地を設けた場合は、目地底からの距離がかぶり厚さとなる。
さて、設計かぶりと最小かぶりですが、
設計かぶり=最小かぶりに施工分の誤差(+10㎜)を考慮した数値
最小かぶり=計算上必要な数値
施主検査でよく注目されるところでもあります。
接手、定着
重ね接手、ガス圧接、機械式接手等があり、以下の条件に注意する。
- 接手位置は引張力の小さい位置に設ける
- 直径の異なる重ね接手長さは、細い方の径による
- 28㎜以上の異形鉄筋は、原則として重ね接手をしてはならない
ガス圧接に関しては、接手の最多出題数ですので、要注意事項を箇条書きします。
- 接手位置は400㎜以上離す
- 異なる鉄筋種類、径の差が5㎜(JASSでは7㎜)を超える場合は圧接厳禁
- ふくらみの直径は、鉄筋径の1.4倍以上
- ふくらみの長さは、鉄筋径の1.1倍以上
- 中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下とする
鉄筋端部には、以下の条件ではフックを付ける。
- 丸鋼の鉄筋
- あばら筋、帯筋
- 柱、梁の出隅部分
- 片持ち梁、片持ちスラブの上端筋の先端
- 煙突の鉄筋
フックの曲げ角度の余長は表のとおり
フック、かぶり厚さ、接手のいずれかは必ず出題されますので暗記しましょう!
二級建築士施工対策②【型枠工事】
次に、型枠工事ですが、型枠工事は安全上作業主任者の配置が必要な重要工程です。
作った器がコンクリート流し込んでも崩れないよう、また、枠を外す時も解体順序があるので資格が必須です
材料・組立
せき板の材料に合板を用いる場合は厚さ12㎜以上の物を使用する。
材料の保存には、シート養生をかけ長時間紫外線の照射を受けないようにする。
組立時の確認事項
- 打設前の掃除用に、掃除口を設ける
- 支保工にパイプサポートを使用する場合は、3本以上継がない
- 継いだパイプサポートは、専用金具か、ボルトで4本以上固定する
- 高さ3.5m以上の時は、2m以内に水平つなぎを2方向に設ける
解体
せき板解体の日取りは、圧縮強度試験の結果が5N/㎜2以上確認されるまでとするが、JASS5より、存置期間中の平均気温が10℃以上の場合は下表の日数以上経過で圧縮強度試験をしないで解体が可能である
型枠工事に関する問題は、せき板・支保工解体の問題が一番出ます。
型枠工事は解体日時の問題が最多でした!
日数と気温を暗記しましょう!!
二級建築士施工対策③【コンクリート工事】
最後にコンクリートを流し込みます。
コンクリートの性能は施工時に最重要項目です。
材料・品質
コンクリート:セメント、水、細骨材、粗骨材(+減水材)の混合物である。
粗骨材の最大寸法(粒のおおきさ)は鉄筋のあきの4/5以下かつ、最小かぶり厚さ以下とし、砂利・再生骨材は25㎜、砕石・高炉スラグ粗骨材は20㎜とする。
品質基準強度:設計基準強度又は、耐久設計基準強度の大きい方の値とする
配合条件の重要項目
- 単位水量の最大値=185kg/m3
- 単位セメント量の最小値=270kg/m3
- 調合強度=品質基準強度+強度補正(通常3or暑中・冬期6)
打設・養生
打設前、打ち込み場所を清掃・散水をし、コンクリートの水分をせき板や打ち継ぎ面が吸収しないようにする。
搬入時には150m3毎またはに試験をし、以下の項目に対して性能の確認をする。
- スランプ試験:コンクリートの軟らかさの試験。許容値±2.0㎝
- 空気量試験:基準値4.5%±許容値1.5%
- 塩化物試験:0.3kg/m3以下
- テストピースの採取(強度試験用)
試験に合格したらいよいよ打設。
打ち込み優先は
柱≧壁>梁>スラブの順です。
打設時の注意点は以下の通り
- 低い位置から落とし込んで、分離しないように注意します。
- ポンプ車で打設の場合は、ポンプ車に近づくように打設します。
- 打ち継ぎ時間は気温25℃以下は150分、25℃以上は120分とします。
- 棒形振動機(バイブレーター)等にて締固めをペーストが薄く浮くまで入念にかける
打設後は散水等の湿潤養生をし、ひび割れ防止の為養生期間を設ける
下記の表の日数経過、若しくは指定圧縮強度発現により養生を打ち切る。
せき板の解体と、養生解除の日数と条件の違いに注意しましょう!
二級建築士施工対策まとめ
お疲れさまでした。
覚える数字が多くて大変な施工ですが、そこさえ抑えれば部材や状況をイメージ出来ればすらすら解けると思います。
まあ、施工管理やってたからかも知れないですけど、物のイメージはあった方がいいと思います!
施工管理していてお世話になった本ご紹介しますので、苦手な方はご参考にしてください!
それではあと少し頑張りましょう!!