こんにちは!リュウ(@ryu_Zymork)です!
二級建築士試験対策第三弾!
建築法規の問題解説後編です!
前編に引き続き出題数が多い項目をピンポイントで解説していきます!!
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2020年二級建築士試験対策【建築計画】過去問分析による出題項目Top10
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2020年二級建築士試験対策【建築法規】過去問分析による法令集早引き&暗記ポイント解説~前編~
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・国土交通省発行!わかりやすい法規図解入り
この二冊は一級にも使えるので買っておいて損はないと思います!!
さて、早速後編スタートです!
二級建築士法規対策④【高さ制限】
高さに関する制限は、4種類。
絶対高さ制限(法第55条1項)
第一種、二種低住専地域の場合の高さ規定。
10mまたは12m以内に制限されています。
道路斜線制限(法第56条1項一号、法別表第3)
【居住系用途地域】
道路の反対側の境界から1:1.25の斜線内に制限
【商業・工業系の用途地域】
道路の反対側の境界から1:1.5の斜線内に制限
隣地斜線制限(法第56条1項二号)
第一種、二種中高層住専地域、第一種、第二種住専地域、準住専地域の場合に規制がかかります。
・隣地境界線に20mの垂直線を引きその上端から1:1.25の斜線内
・商業・工業系用途地域の場合は31mの垂直線を引きその上端から1:2.5の斜線内
北側斜線制限(法第56条1項三号)
第一種、二種低住専地域、第一種、二種中高層住専地域の場合に適用を受けます。
【第一種、二種低住専地域】
真北側隣地境界線、または真北側前面道路の反対側の境界線に5mの垂直線を引きその上端から1:1.25の斜線内
【第一種、二種中高層住専地域】
真北側隣地境界線、または真北側前面道路の反対側の境界線に10mの垂直線を引きその上端から1:1.25の斜線内
二級建築士法規対策⑤【建蔽率・容積率】
容積率(法第52条第1項)
延べ面積の敷地面積に対する割合なので、公式は
容積率=延べ面積/敷地面積≦容積率の限度
これは誰でも覚えれる式ですね。
容積率の限度(法第52条第1項、第2項)
以下のVs、Vdのうち、厳しい方の値が容積率として決まります。
・指定容積率(Vs)=都市計画で定められる値
・敷地が接する前面道路幅員(12m未満の場合に限る)による容積率(Vd)は原則として、次式で求める。
※2以上の幅員の異なる前面道路の場合は最大幅員による。
・住居系の用途地域内: 前面道路幅員×4/10
・非住居系の用途地域内:前面道路幅員×6/10
例)【第一種住居区域】都市計画で定められた容積率: 30/10
図はCADで作ったので単位(㎜)のままです。
5mに脳内変換してください(笑)
この場合は
・Vs=30/10
・Vd=5×4/10=20/10
30/10>20/10なのでVdを採用
という流れになります。
これは基本問題ですので、次がよく出題される問題です。
異なる地域にまたがる敷地(法第52条7項)の計算。
この場合は、【商業地域】と【第一種住居地域】のVdをそれぞれ求め、Vsと比較して厳しい方の面積をそれぞれの地域の面積に乗じてから合算します。
【商業地域】
・敷地面積:10m×15m=150m2
・Vs :40/10
・Vd :6×6/10=36/10
→Vs>Vd
☆150m2×36/10=540m2
【第一種住居地域】
・敷地面積:20m×15m=300m2
・Vs :20/10
・Vd :6×4/10=24/10
→Vs<Vd
☆300m2×20/10=600m2
よってこの敷地の容積率の限度は
540m2+600m2=1,140m2
このような計算になります。
上記の定数を覚えてしまいましょう!
建蔽率(法第53条第1~6項)
建築面積の敷地面積に対する割合なので、公式は
建蔽率=建築面積/敷地面積≦建蔽率の限度
これも誰でも覚えれる式ですね。
建蔽率の限度(法第53条第1~6項)
建蔽率の限度の算出方法は容積率の限度の算出とほぼ一緒。
2以上の地域にまたがった敷地であっても該当地域の面積×都市計画で定められた数値で計算できます。
上記の場合、
【商業地域】
・敷地面積 :10m×15m=150m2
・指定建蔽率:8/10
☆150m2×8/10=120m2
【第一種住居地域】
・敷地面積 :20m×15m=300m2
・指定建蔽率:6/10
☆300m2×6/10=180m2
よってこの敷地の建蔽率の限度は
120m2+180m2=300m2
簡単ですが、ここからが重要です!
建蔽率の制限の緩和、制限対象外の場合(法第53条3~8項)
暗記する数値はココからです。
緩和条件は二つです。
表にすると。
「8/10かつ防火地域内の耐火建築物」=制限無し
こちらを覚えておくと有効です。
二級建築士法規対策⑥【建築士法】
関連法規で一番出題されている問題は【建築士法】でした。
建築士でなければできない設計又は工事監理(建築士法第3条、の2)
条例を表にまとめると
最低限を一覧表にしました。
他付随する条件は法令集にそのまま記載されているので、関連法規の問題は早引きに慣れるしかないですね。
早引きのポイントとしては、以下の問題で手引きします。
例えば、2019年の〔No.21〕の問題
1.二級建築士は、一級建築士でなければ設計又は工事監理をしてはならない建築物について、原則として、建築工事契約に関する事務及び建築工事の指導監督の業務を行うことができる。
→建築士法第21条(その他の業務)にて「設計士は~」とあるので誤りではない。制限されている項目についてはこの限りではない。
2.一級建築士でなければ設計又は工事監督をしてはならない建築物の新築に係る設計をした二級建築士は、1年以下の懲役又は100何円以下の罰金に処される。
→建築士法第38条(罰則)三号に記載されている罰則事項ですので誤りではない。
3.二級建築士は、他の二級建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとする場合において、当該二級建築士から承諾が得られなかったときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができる。
→建築士法第19条(設計の変更)に記載されているので誤りではない。
4.二級建築士は、勤務先の名称に変更があったときは、その日から30日以内に、その旨を、免許を受けた都道府県知事及び住所地の都道府県知事に届けなければならない。
→建築士法第5条の2(住所等の届出)2項に30日以内と記載され、国土交通省令=規則8条の条件に勤務先の変更は当てはまるので誤りではない。
5.二級建築士は、5年毎に、登録講習機関が行う所定の二級建築士定期講習を受けなければならない。
→建築士法第10条の26(登録の更新)に「5年以上10年以内に~」と記載があるので誤り。
関連法規は目次を見て法令集を引くと早いです!
関連が基準法と比べると少ないので、ある程度は一発で引けます!
建築法規試験対策まとめ
はい、前編・後編の長丁場お疲れさまでした!
自分もまとめてて思ったのですが、目次の重要性の高さを改めて実感しました。
法令集の早引きは、どこに何が載ってるかの感覚も少なからず身についているとスピードアップにつながりますね。
なので、条令番号の記載も行いました。
少しでも早引きするために
過去問
→テキストで解説読む→法令集と照らし合わせる
このルーティーンで最低3年分の全選択肢を解きまくりましょう!!
この記事を少しでも役立てて頂けたら幸いです。
最後に、参考書や過去問サイトのご紹介
参考書というか、私のバイブルになっている二冊なんですけど、
・国土交通省発行!わかりやすい法規図解入り
この二冊は使い勝手がすごくいいです!
教科書にも、調べものとしてもどちらか一冊は持っておいて損はないと思います!!
過去問サイトや、試験勉強用の参考書なんかは【建築計画】の記事にて紹介していますので、ここでは割愛しますね。
ご興味あれば以下から最後の「まとめ」のところでご紹介させて頂いてます。
2020年二級建築士試験対策【建築計画】過去問分析による出題傾向Top10
では、試験まで残りわずかですが、ひと踏ん張り頑張りましょう!!